重すぎるランドセルが小学生の子供の腰痛の原因って本当?

2018年11月7日

重すぎるランドセルが、小学生で腰痛に悩む子供を増やしている原因のひとつだといわれていますが、本当にそうなのでしょうか。

 

最近の小学生のランドセル事情と

実際にどのような重さが適切なのかという目安を紹介しつつ、ランドセルによる小学生の腰痛問題を徹底検証。

 

様々な場面で増えている腰痛に悩む小学生の改善方法や対策なども踏まえて紹介しますね。

重すぎるランドセルが腰痛の原因だとニュースにもなっている

NHKのあさイチや各局のニュース番組でも、

最近の小学生のランドセルが重すぎることで、腰痛に悩み整骨院に通院している子供が増えている現状が報告されています。

 

小学生と言っても、1年生と6年生では体格に大きな違いがあるものの、ランドセルの重さはそこまで極端に変わりません。

 

小学校に入学したばかりの1年生から4年生のランドセルの重さを測ると平均で4.02kgもあり、別の測定日だともっと重いランドセルだったこともあるそうです。

 

腰痛を発症しないレベルのランドセルの重さは、体重の10〜15%ほどだと言われていますので、これを小学生男子の平均体重と比較すると・・・

 

  • 小学1年生の体重は21.04kgなので、ランドセルは3.2kgまで
  • 小学2年生の体重は23.73kgなので、ランドセルは3.6kgまで
  • 小学3年生の体重は26.66kgなので、ランドセルは4.0kgまで
  • 小学4年生の体重は29.97kgなので、ランドセルは4.5kgまで
  • 小学5年生の体重は33.03kgなので、ランドセルは5.0kgまで
  • 小学6年生の体重は37.82kgなので、ランドセルは5.7kgまで

参照:文部科学省 体力・運動能力調査

 

平均体重とランドセルの重さを比較すると、

小学3年生まではずっとランドセルが重すぎる状態が続いていることがわかります。

 

授業内容によってもランドセルの重さは変わり、過去には9kgもの重量のランドセルを背負っている子供もいたとか。

 

これでは小学6年生になっても

体重とのバランスで考えると、ランドセルの重さが重すぎる状態で、腰痛を発症するきっかけになると言われても仕方がありませんよね。

 

なぜ最近の小学生に腰痛を発症する人が増えたのでしょうか?

脱ゆとり教育が小学生のランドセルの重さの原因

ゆとり教育は良くないという風潮があり、

2011年から小学校では新しい教育課程を導入したことで、子供のランドセルの状況にも影響が出ました。

 

脱ゆとり教育による影響としては・・・

 

  • 学校への置き勉の禁止
  • B4B5の教科書などがA4サイズに変更
  • ランドセルのサイズもA4が入る大きさに変更
  • 教科書のページ数が35%もアップ。
  • 教科書の重さが77%増の教科も。

 

脱ゆとり教育という制度変更をきっかけに、

小学生のランドセルのサイズが大きくなり、中にはいる教科書の重量増がそこに拍車をかける形で、子供に身体に負担をかけているということ。

 

さらにランドセルの選び方や使い方を間違えていることが、重すぎるランドセルをきっかけにした腰痛を発症させるリスクを高めていたんです。

小学生におすすめのランドセルの選び方と使い方は?

ランドセルを選ぶ際に子供の好きな色やデザインを優先するご両親が多いと思いますが、その際に必ず確認して欲しいポイントがあります。

 

子供の肩とランドセルの間に手が入るような隙間がない商品を選ぶこと。

 

さらにランドセルを背負った状態で、腕を真っすぐ伸ばした際に、耳・肩・肘・かかとのラインが一直線になるものを選ぶと良いとされています。

 

教科書が重くなっていることもあるので、

ランドセル本体ができるだけ軽く、身体に当たる部分に金具などがなく、背中のクッションがしっかりしたものが良いでしょう。

 

子供の成長に合わせて肩のベルト部分を調整して、ランドセルと肩の隙間が開かないような状態にすること。

 

そうやって適正な位置でランドセルを背負っていることで、重すぎる状態でも身体への負担を最小限にすることができますので、非常におすすめです。

姿勢が悪い子供はランドセルの重さで腰痛になりやすい

最近増えているのが、スマホやタブレット端末等を使うことで姿勢が悪くなっている子供が増えていること。

 

猫背のような状態で重すぎるランドセルを背負っていると、身体への負荷が増大して、腰痛の症状を引き起こすリスクが高まります。

 

腰痛になりやすい子供の特徴は、

猫背+重すぎるランドセル+肩とランドセルの隙間がある使い方をしている場合です。

 

この状態で日々過ごしていると、腰痛になるリスクが高まり、小学生のうちから整骨院や整体に通う必要が出てきます。

 

姿勢の悪さは普段の生活習慣の影響を受けますし、姿勢が悪いことで様々な不調のきっかけになりますので、しっかり改善してあげましょう。

 

子供向けのカイロプラティックや姿勢を矯正するような整体もあるので、そういったところも活用することで、姿勢の改善を行って身体への負荷を軽減させてくださいね。

文部科学省が置き勉を認め、重いランドセル解消か?

重すぎるランドセル問題はSNSで拡散されたり、テレビのニュース番組で取り上げられたこともあり、社会的にも認識されることとなりました。

 

2018年の通常国会でも問題提起があり、

政府としては教科書の重さについて「民間が創意工夫を生かして著作編集を行っているので、現時点で教科書の重量制限は考えていない」と答弁。

 

ただ置き勉に関しては「発達段階や学習上の必要性、通学上の負担などの実態を考慮し、各校で適切に判断すべきだ」との見解を示しました。

 

国会の答弁を踏まえて文科省の担当者は、

「『置き勉』を一律に推奨するわけではないが、子どもや地域の実態を考慮し、各学校で知恵を出してほしい」と発言し、置き勉を認める方向で考えていることを発表。

 

置き勉に関しては各教育現場の判断に委ねられているので、千葉県のように先行して認める方向に舵を切っている県もあれば、まだ対応を決めかねている都道府県もあります。

千葉県教育委員会が、全国に先駆け置き勉を認めた

2018年8月17日に行われた「酷暑への緊急対応を求める通知」のなかで、千葉県教育委員会が置き勉についても、認める方向で考えている旨を公表しました。

 

登下校中の服装や荷物について、

「児童生徒の負担を軽減するため、柔軟に対応すること」とし、学習用具を含めた手荷物の軽量化を促進。

 

具体的には、実技系教科の教科書、その日に学習しない教科書やノートなどの学習用具は「持ち帰らなくてもよい」と定義しました。

文部科学省が考える置き勉に対する工夫例は?

置き勉を認める方針を打ち出した文部科学省ですが、今回の通知では具体的な工夫例もいくつか公表しています。

 

  • 家庭学習で使わない教材は、机の中などに置いて帰る
  • 同じ日に多くの学習用具を使う場合、あらかじめ数日に分けて持ってくる
  • 特別教室で使う用具は、必要に応じて特別教室に置いておく
  • 習字道具は汚れた筆のみ持ち帰る
  • 部活動で使う個人所有の用具は、鍵のかかる部屋やロッカーに保管する

 

明確なルールや方針は各学校や教育委員会に任せられていますので、このレベルの通知を出すのが精一杯なのかもしれません。

 

アメリカのカイロプラクティック協会のガイドラインでは、小中学生の荷物は体重の10%以下を推奨していますので、日本の小学生の現状を考えると非常に厳しいということがわかります。

重すぎるランドセルが小学生の腰痛の原因の記事まとめ

脱ゆとり教育の影響で、教科書が重くなり小学生のランドセルの重さが増えるきっかけになり、その影響で腰痛が増えている。

 

勉強する環境が整うことは非常にメリットがありますが、それが原因で健康や成長に問題が出るのなら、そこは改善したい部分ですよね。

 

  • 重すぎるランドセルが腰痛の原因だとニュースにもなっている
  • 脱ゆとり教育が小学生のランドセルの重さの原因
  • 小学生におすすめのランドセルの選び方と使い方は
  • 姿勢が悪い子供はランドセルの重さで腰痛になりやすい
  • 文部科学省が置き勉を認め、重いランドセル解消か?
  • 千葉県教育委員会が、全国に先駆け置き勉を認めた
  • 文部科学省が考える置き勉に対する工夫例は?

 

重すぎるランドセルが原因の腰痛が増えている状況はニュースになるほどですし、整骨院や整体の院長や医師も認めている事実。

 

置き勉ができなければ、家庭でできることでその状態を改善するしかありませんよね。

 

普段からストレッチを行ったり、

睡眠中に疲労回復ができるような寝具を選んであげるなど、色々考えてあげることも大切です。

 

私たちの時代よりも明らかに教科書が重くなっていますので、お子様が腰痛に悩まないようにしっかち考えてあげてくださいね。


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